遂に結婚することになった。相手は同年代で仕事が好きでばりばり働いている女性だった。郊外に一軒家を持っており、今は使っていない一部屋を書斎として自由に使っていいとのことだった。また、稼ぎはそんなに気にしなくていいし、夜中に泥酔して帰っても怒らない、とのことだった。というわけで二人仲良く新婚生活に向けてインテリアやキッチン用品などをあちこち見て回るというまさに夢のような日々を送っていた。
夢だった。目が覚めたらぐっしょり汗をかいていた。そしてなんだか熱っぽかった。実をいうと、20日の午後から若干熱っぽかったが、あまり気にしていなかった。そもそも我が家には体温計がないので熱があるのかどうかすら定かではなかった。喉も頭も関節も痛くないし、多少寒気はするがたいしたことないだろうと厚着をしてごまかしていた。しかしそれが水曜の朝になっても治まらず、その夜には出版社の人との忘年会があったため、そろそろ病院へ行って注射の一本でも打ってもらおうかと思った。
しかし受付で渡された体温計で測定すると、なんと39度5分もあり、すぐさま待合室から隔離される。診察で先生から「よく自力で歩いて来られましたね」と感心された。「まぁ、若干ふらふらしましたけど」と答えつつ、内心「今朝見た夢は限りなく天国に近いところだったのかもしれない」と思った。でも実際、寒気とだるさ以外これといって症状がないのでそう伝えると、ノロでもインフルエンザでもないようだがこれだけの高熱となると別の病気の可能性もあるので、血液検査をすることとなった。
ひとまず、解熱剤をもらって検査結果を待つことになったのだが、そこで「あの、先生、それで今日、大事な飲み会があるんですけど……」と聞いたところ「駄目に決まってるじゃないですか!」と怒られる。そんなこんなで泣く泣く忘年会はキャンセルし、ここんところずっと大人しく寝込んでいたのでした。そのおかげかようやく熱も下がり、本日午前中検査結果を聞きに病院へ行ったところ、やはり肝臓でウイルスが悪さをしていたらしく、だけどそれももう回復に向かっているので問題ないとのことだった。そして冒頭のような夢も見なくなったのだった。

人生いろいろあるけど、メリークリスマス。
<連載>
『犬のお気楽相談室』更新!
※またお気楽な相談が不足ぎみなので、
正月休みを利用して、何か考えてみてください。
真面目に答えるので。
<お知らせ>
来年2011年の1月15日、大宮あたりで
なんらかのイベントが行われることが決まったようですよ。
詳細はまたはっきりした時点でお知らせします。